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時は経ち… [B塾を辞めて…]

昨日、T先生と食事をしていました。
その時に聞いた話。

「この間、突然、M(B塾時代の生徒。呼び捨てではなくニックネームの省略。T先生がずっと担当し、私も担当したことがある)から
電話がかかってきて」

「わあ。懐かしい!なんだって?」

「大学に受かったって!!M大の理工学部だって!!」

「わああ。頑張ったねえ」
地元では、中堅の私大です。

「それで、久々に会ったの。先生、なんかおごってよ、って(笑)コンビニで待ち合わせたんだけど
誰かわかんなかったよ。背も伸びてイケメンになっちゃってさ」

あれから4年。
当時の中2が、今は高3で、受験生。

Mは。
彼が中1の最初、まだ私が研修中だった頃に、アルファベットを教えた記憶があります(笑)
その後、彼らが中2の頃、彼は、新人の講師の指導が全くわからない、と彼女の授業を拒否して、
クラスを変わり、私が文系教科を担当していました。

文系教科が苦手と言う彼は、時に反抗的な態度も見せる生徒でした。
当時の私は、生徒達が良い点数を持ってくると、彼らの笑顔が単純に嬉しくて
一緒になって心から喜んでいました。

けれどもある、定期テスト後に、彼は憂鬱な顔で教室に入ってくるなり、言いました。

「先生、ごめん。俺、先生を悲しませるよ」
「ん?」
「英語の点、悪かったんだ。でも、次は頑張るから。次は頑張って先生を喜ばせるね」


彼とのエピソードで心に残っている出来事。

大人びた面のある子でもありました。こんなことを言われたこともありました。
会話の中で、いつかMの○○な姿(詳細を忘れましたが)を見たいわ、と言った時。
「どうせ、口先だけだろ?そう言って、みんな辞めてくんだって」
「私は辞めないよ。」
「なんで?」
「だってこの仕事もM達のことも大好きだもん。少なくとも、M達が卒業するまでは絶対いる」

ホントに~~?と言いながら、少しはにかんで笑ってくれた姿を忘れられないのは
その後間もなく、辞めることになったから…。

何度も思い出しては涙した、記憶のひとつ。

その後、私が辞め、年が明けて、T先生も辞職。

その後の生徒達については当然のことながら
私たちはあまり知りません。
Mは、T先生と食事をしながら、その後の話をしたようでした。


Mちゃん(私が家庭教師をしていた元B塾生徒)からも聞いた話ではありますが
B塾は講師の質がガタ落ちになったとか。

Mも、それに不満を覚えた一人だったとのこと。
「○大の先生で、何聞いても、それわからん、ってそればっかで」

担任を変えてくれ、と言っても、変えてくれなかったと。
講師不足で、変える余裕がなかったのでしょう。

当時、彼らは中3。
そして、MはB塾を辞めたそうです。
その後、時には手も出される、という厳しい塾に転塾し
無事、志望校に合格したとのこと。

「あの時、辞めてよかった」と彼は言ったそうです。
「あのまま、塾にいたAは高校落ちたし」

その当時、彼には付き合っている彼女Aちゃんがいました。
Aちゃんも塾生で、能力も高い子だったのですが
彼女は結果として、最後までB塾にとどまったそうです。
彼らが中3の夏、T先生が彼らに会い、憤慨して話したことがありました。
「あの塾(B塾)受験勉強の仕方も教えてない!!Aちゃん、ものすごく
見当違いな勉強してる。もう…塾代わればいいのに…」

やりきれない、と言った表情で、T先生はため息をついていました。
私から見ても、落ちるような高校ではなかったのに、Aちゃんは高校受験に失敗し
滑り止め校に進学したと聞きました。

私たちが塾を辞めた後。
生徒達がどうなったのか、ほとんどの生徒の行く末を、私たちは知りません。
辞めた私たちに、知る資格もないでしょう。

高校で人生が決まるわけではないけれども、大きな変化があります。
生徒の人生に、責任を持てる塾だけに存在して欲しい、それは
あの頃も今も変わらぬ思いです。

「あの塾、まだ潰れてないよ」
T先生は昨日、そう言いました。

それはともかく、高校入学後、M大の推薦枠があると知り、それに向けて、部活に、勉強に、と
励み続けて、ようやく手にした合格。
Mおめでとう!!
実り多い大学生活を!!

そして、今や高3となっているあの年の中2達が、
家庭教師初年度の、Sちゃん、Aちゃんが無事、希望の進路を掴めますように。






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エイミー

>tyuuriさん
ナイスありがとうございます。
tyuuriさんのブログも拝見しています。
私も、入院経験があるので、共感しつつ読ませて頂いています。
私も検査がメインの入院だったのですが、検査がない時間は暇ですし、場所柄、鬱々とした気分になっていきますよね…。

本当に早く元気になられて、学校に復帰できますようお祈りしております(>_<)
by エイミー (2010-11-04 00:42) 

tyuuri

 励ましの言葉、ありがとうございます。
 検査に次ぐ検査で、さらに、その結果から治療方針も少しずつ変わってくるので、何とも落ち着きません。でも、後に人生を振り返ったときに、笑い話で済む数ヶ月間にしたいものです。
by tyuuri (2010-11-06 09:54) 

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