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不安 [Hちゃん(家庭教師)]

公立の志望校が決まらなくて、三者面談でも猶予を貰ったHちゃん。

最終決定期日の前日は、「もうどうしていいかわからない」と泣いて、
完全に精神不安定になったようでした。

「私立には行けないから、家が破産しちゃうから」と泣いたというHちゃん
そんなことない、大丈夫、となだめたというご両親。

元々、私の住む地域は公立高校が強いため、一定以上の成績を持つ子の親は
公立高校への進学を望みます。
勿論、金銭的にも公立が良いことに間違いはないのですが。
Hちゃんのご家庭も例外ではなく、当然「公立へ」という言い方をされていましたが
場合によっては私立高校でもOKというのも本音だったのではないかと思います。
ただきっと、「私立でもいい」という逃げ場を与えないために、あえて「公立に行って欲しい」という言い方を
したふしもあるでしょう。

今回、O高校に受かったことで、伝統もある学校ですし、私自身も、お母様も
「Oならいいなあ」という気持ちがありました。

しかし、Hちゃんは「何が何でも公立に行かないと」という気持ちの中で
不安や緊張がピークに達していたようでした。
学校でトラブルもあったようで、精神的にひどく落ち込んでいると、お母様から伺ってもいました。

いつもはきちんと挨拶してくれる彼女が、今日は目も合わせず蚊のなくような声で挨拶をした時から
ああ、まずいな、と(笑)

まずは、O高校の良さを前面に出して、もし公立ダメで進学することになっても
いい学校だよ、とアピール開始。(O高校の回し者みたいです 笑)

「修学旅行、○○(地域名)に行けるって!××(観光スポット)に行けるらしいよ」
「行ってみたかったんです!○○?いいな、NやNSの修学旅行先、嫌なんです。」
「○○、私も修学旅行で行ったよー。××ののチーズフォンデュが美味しかったわー」
「うわあ、食べたことない。おいしそう!いいな行きたい!」

「私立って、派手ですよね?なんかお金持ちの子ばっかり行くんじゃないですか?いじめられないかな…」
「そういう私立はさ、中学からの付属があるとこでしょ。Oはみんな高校からじゃん。公立落ちてくる子も多い学校だし、私の友達で行った子もいるけど、全然普通の家の子だよ。」

ついでに、笑えるネタを披露して、ウケも狙いに。
笑顔が戻ればとりあえず一安心できます。

「公立、理科頑張ったら、少しは可能性上がりますか?」
「うん!理科、週末に頑張ってもらえるように、何をしたらいいのか、プリント作ってきたよ。」

具体的に、何をしたらいいのか、を示しつつ。

「数学、この手の問題、よくできるようになってきたね」
「長文、よく読めるようになってきたじゃん。ここパーフェクトじゃん!英語はやり込んだら得点源になるね」

褒めながら、気持ちを上げながら。
前向きに頑張れるように。

そういえば、いつかも、よくこうやって、必死で生徒の気持ちに寄り添いながら
気持ちを高めながら、一緒に頑張ってきたなあ、と思います。
あの頃をふと思い出す瞬間でした。

お母様に授業報告をする時には、明るい彼女に戻っていて「週末頑張ります」と。

お母様からも「元気になったみたいです」と報告を頂けました。


あと一ヶ月弱。

本人は勿論、お母様にとっても、大変な時期が続きます。
あと少し。頑張りましょう。

家庭教師を始めて五年。ここまで担当受験生の公立高校合格率100%。
けれど、今年ばかりは言いたいです。
私立に行っても大丈夫。そんなに心配しなくても大丈夫。
私立でも公立でも、頑張って決めた道なら、それはきっと縁のあった道。

いつかの私もそうだったように・・・。
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エイミー

>tyuuriさん
niceありがとうございます。
by エイミー (2012-02-19 01:42) 

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